情報処理安全確保支援士は 2017年に登録制度開始 された日本唯一のサイバーセキュリティ国家資格。通称「登録セキスペ」「RISS」。
試験概要
- 試験日: 年2回(4月・10月)
- 試験形式: 午前I・午前II・午後(記述)
- 受験料: 7,500円(2026年・要確認)
- 試験時間: 計約6時間
- 合格率: 18-22%
- 登録: 試験合格後の 登録制度(更新講習要)
最新情報は IPA公式 で必ず確認してください。
登録制度の特徴
他のIPA高度区分と異なる 唯一の登録制:
- 合格後 登録セキスペ として登録
- 3年ごとの講習 受講義務
- 登録手数料・更新費用 が発生
- 登録セキスペは 官公庁の契約条件 になるケースあり
登録更新費用(要確認)
- 登録: 11,000円
- オンライン講習(毎年): 約20,000円
- 集合講習(3年ごと): 約80,000円
- 3年で計約 20万円
更新負担が大きいため、登録しない選択肢 もあり(試験合格者として履歴書記載は可能・名乗ることは不可)。
試験の構成
| 区分 | 形式 | 時間 | 内容 | |------|------|------|------| | 午前I | マーク30問 | 50分 | 高度共通 | | 午前II | マーク25問 | 40分 | 専門 | | 午後 | 記述2問選択 | 150分 | 事例分析 |
各区分 60%以上 で合格。
午前Iの免除
過去2年以内に高度区分 or 支援士に合格 → 午前I免除。
午後問題の特徴
- 事例形式の長文(数千字)
- 記述式(数十文字-数百文字)
- セキュリティ事案 + 業務分析
- 過去出題テーマ:
- WebアプリのSQLインジェクション対策 - ランサムウェア対応 - クラウド環境のセキュリティ設計 - ゼロトラスト導入 - インシデント対応・CSIRT運用
学習時間の目安
- 応用情報合格レベル: 200-400時間
- ネットワーク・セキュリティ業務経験あり: 150-300時間
- セキュリティ完全初心者: 400-600時間
学習方法
独学(コスト最小)
- IPA過去問(10年以上分公開)
- 「情報処理安全確保支援士 合格教本」(書名は公式参照)
- 費用: 5,000-15,000円
通信講座
- iTEC/TAC/LEC等
- 添削・模試あり
- 費用: 5-15万円
通学講座
- 直前期2-3ヶ月集中
- 費用: 10-25万円
給付金対象講座
情報処理安全確保支援士の対策講座は 一般教育訓練給付金 対象になっているコースあり(要確認)。
最新の認定状況は 厚労省検索ページ で必ず確認してください。
サイバー攻撃の動向(2026年)
- ランサムウェア 被害継続
- サプライチェーン攻撃
- クラウド設定ミス による情報漏洩
- AIを使った高度なフィッシング
- ゼロデイ攻撃
経産省・総務省・警察庁が連携して 「サイバーセキュリティ人材育成」 を推進中。
キャリアと年収
企業内セキュリティ職
| 役職 | 年収 | |------|------| | 情報セキュリティ担当 | 500-800万円 | | CSIRT メンバー | 600-900万円 | | セキュリティアーキテクト | 700-1,200万円 | | CISO(最高情報セキュリティ責任者) | 1,000-2,000万円 |
セキュリティベンダー
| 役職 | 年収 | |------|------| | セキュリティエンジニア | 500-800万円 | | ペネトレーションテスター | 700-1,200万円 | | セキュリティコンサルタント | 800-1,500万円 | | インシデントレスポンス専門家 | 800-1,500万円 |
公的機関
- IPA・NICT等の専門家
- 警察庁サイバー警察局
- 自衛隊サイバー部隊
公的統計参照、経験・スキルで大きく変動。
関連資格との組合せ
同レベル国際資格
- CISSP(ISC2・最も権威あり)
- CISM(ISACA)
- CEH(EC-Council・倫理的ハッカー)
IPA高度区分
- ネットワークスペシャリスト
- データベーススペシャリスト
- システムアーキテクト
補完資格
- AWS認定セキュリティ
- Microsoft Certified: Security
登録するかしないかの判断
登録すべき人
- セキュリティコンサル
- 官公庁案件を扱う
- 入札参加要件
- セキュリティ業界の名刺価値
登録しなくてもいい人
- 一般企業の情報システム部
- 自社の防衛のみが目的
- 履歴書「合格」記載で十分
仕事との両立学習
平日2時間 + 休日6時間 で半年-1年
- 1-3ヶ月: 過去問(午前II)+ 用語暗記
- 4-6ヶ月: 午後過去問演習
- 直前1ヶ月: 模試・最終調整
高度試験での選び方
- キャリア指向(経営層): ITストラテジスト(詳細)
- 技術スペシャリスト: セキスペ・NW・DB
- PM志向: プロジェクトマネージャ
- アーキテクト志向: システムアーキテクト
よくある質問
Q: 応用情報合格してすぐ受験できる? A: 可能。午前I免除も使える(合格後2年以内)。
Q: セキュリティ業務経験なくても合格できる? A: 可能だが、実務イメージ がないと午後の記述で苦戦する。書籍や仮想環境で学習を補強。
Q: 登録費用が高すぎる A: 確かに更新負担は高い。未登録合格者 として履歴書記載のみでもキャリア活用は可能(名乗りはNG)。
Q: AIで仕事が奪われる? A: セキュリティはむしろAI攻撃の高度化で需要拡大。インシデント対応・経営判断 はAIに代替されにくい。